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2021年ヨルシカ「春泥棒」配信、MV内容の考察と解説

「ヨルシカ」の曲は「命」や「死」を連想させるものが多いのが印象的です。
特に曲だけではなく、MVと一緒にみて、なにを表現しているのかを想像する内容が多く、映像を曲で、ある意味、映画や映像小説をみているかのような気分と見終わると切なくなる余韻を残す作品でもあります。

近年、独創性のある歌詞で人気のコンポーザーのn-bunaさんとボーカルのsuisさんによる男女2人組バンドの「ヨルシカ」ですが、2021年1月も2週目というこの時期に新曲MVが公式YouTubeサイトで配信されました。

今回のテーマが「春」であり、タイトルは「春泥棒」。

 

2021年1月9日に公開されて、急上昇1位にもランクインしたこの作品。

数年前から大ファンで毎日BGMや寝る前に聴いているヘビーリスナーの筆者USAGIがどんな曲でどんなメッセージ性があるのかを考察していきます。

 

ヨルシカ待望のリリースは「春泥棒」

ヨルシカはシングルの発表からアルバムの発売が最近の流れになっており、今回もシングルとして「春泥棒」が発表されています。春をテーマにしたタイトルでして、実は2020年3月に大成建設のTVCMソングとしてオンエアされていた曲です。

このCMを聴いていたファンもリリースを待ち望んでいました。

「ヨルシカ 春泥棒」収録のアルバム

この曲の収録アルバムが、2021年1月27日発売のアルバム「創作」になります。

こちらのアルバムは、全5曲で構成されたミニアルバムでして、今回紹介する「春泥棒」に加え、映画『泣きたい私は猫をかぶる』エンドソング「嘘月」、TBS系『NEWS23』エンディングテーマ「風を食む」といったタイアップ曲や主題歌が多数収録されています。
楽曲はこちら、

○強盗と花束

○春泥棒

○創作

○風を食む

○嘘月

参考:ヨルシカ 創作

「ヨルシカ 春泥棒」の世界観

新タイトル「春泥棒」はそんなヨルシカの世界観がしっかりと表現された内容のシングルだと感じました。
とにかくまずは聴いてみてください。

初め曲だけダウンロードして聞いていた時は、爽やかなメロディと春をテーマにした朗らかな印象の曲だなと感じていました。

しかし、MVの映像と曲を聞いていたら一変、歌詞のイメージや曲の中にある喪失感やメッセージ性が特に表現されている内容になり、切なさ感動と余韻が溢れてきました。

冒頭にヨルシカの作品を「映像小説」と呼ぶのは、ここにありましてMVという映像とセットで何倍にも感情が溢れ出る感覚になるんですね。

映像は「ノーチラス」の監督と再タッグ

そんな感度をくすぐような映像を監督したのが、2019年のアルバム「エルマ」の収録曲である「ノーチラス」を監督した森江康太さん。

ノーチラスでは、2019年に出た2つのアルバム「だから僕は音楽をやめた」と「エルマ」の2部作とも言えるストーリーアルバム(映像小説)のクライマックスのような曲でして。

もうね、書いても伝わらないので見てほしいんですけど素晴らしく綺麗で、切なくなる映像なのです。

【ヨルシカ】 新リリース「春泥棒」の内容

ここからは、「春泥棒」をMVと一緒に聞いた個人的考察です。

結論から話すと、前作「盗作」とつながるような世界観とストーリーが印象的でした。

n-bunaさんが「盗作」と同時に作成していた小説にも繋がりがあるのかなと感じさせました。

しかし、前作をしらない人でも、MVの映像による、孤独感や喪失感、命の尊さなどを感じ取れる曲です。

まず、二人の男女が登場人物が登場し、はじめは女性目線で進行していきます。男性は前作「盗作」で登場しているような男性の身なりをしています。

この二人の関係性はわかりませんが、隣にいることと、女性の左薬指に指輪をしていることから、恋人もしくは夫婦なのではと考えることができます。

季節は春から始まり、夏と流れていきます。

時間の描写も細かく、日中→夕方→夜というふうに背景が変わっていっきます。

桜吹雪と花火が背景でよく描かれます。

場面は公園から始まり、自室のベランダ、ピアノがある部屋、電車などの場面が移り変わります。

特に印象的だったのは、電車内の描写と公園で冒頭から登場す犬の描写。

前半から後半に移るにつれ、意味合いというかこの背景たちの意味合いが変わっていきます。

2人の描写は、女性目線から最終的に(ラストに)男性目線に移るのですが、この前後に

「あ、今までの描写はこういうことなのか。」

という結末になります。

例えるならば、映画の「シックスセンス」を見ているような感覚ですかね。

公式動画の概要欄に「命を桜に喩えます。」というメッセージがあるのですが、この言葉がググッと心に残ります。

これがどうにも文章で表現できないので。

(余韻は、人それぞれだし解釈はちがうもの)

ぜひ、実際にみて確かめてみてください。

まとめ

ヨルシカは、2021年1月9日に配信ライブ「前世」がTwitterのトレンド入りするなど、今年も注目のアーティストですね。

この先、どのような壮大で、切なく綺麗な曲をみせてくれるのでしょうか。