新政権になって株価などにも影響があるの?
そんな疑問について見ていきます。
2020年末から大統領選挙を経て、2021年に1月20日にバイデン政権が新たに誕生しました。
今回は、主なバイデン政権の公約から、今後の政策を予想していきたいと思います。
今後のバイデン政策はどうなる?大統領の公約内容を簡単解説
まずは、新政権の特徴ですが、前政権であるトランプ政権は共和党に対し、今回は民主党政権です。
また、議会の上下両院も民主党で制していることから「トリプルブルー」になります。(上下両院も民主党が過半数以上を確保している。)
では、バイデン大統領の公約をまとめてみました。
○コロナ対策
・1兆9000億ドル規模の対策
・国民1人に1400ドルを給付
・失業保険の週400ドル上乗せ、失業手当の延長
・拡充を9月まで継続
コロナ対策はバイデン大統領の注目のカードと言えます。
「国民1人に1400ドルを給付」、「失業保険の週400ドル上乗せ」などを踏まえた1兆9000億ドル規模の対策は「トリプルブルー」により実現の可能性は多いともいえます。
国民の消費を支えることにもなりそうですね。
○税制
・法人税引き上げ(21%→28%)
・最高税率引き上げ(37%→39.6%)
・キャタピラゲイン増税(20%→39.6%)
対して、税制(増税)対策は、企業や株価にも影響を与えるのではないかと考えてます。
これが全て通ることはないかもしれませんが、政策を進めていくことでどのように経済に影響するのかに注目です。
○金融規制
・ドットフランク法の強化
こちらはオバマ前大統領によって成立された法律で、消費者金融機関の監視を強化するものです。
バイデン大統領はこの強化をすると公言しています。
○医療保険制度
・オバマケアの拡充
・薬価引き下げ
「オバマケア」とは、医療保険制度改革法の通称です。
オバマ前大統領が民主党の悲願であったこの改革法を成立させたことからこのように呼ばれるようになりました。
内容は、「中・低所得者層に対する政府の補助の拡大」、「保険会社が持病を理由に加入を拒否できない規制」などが挙げられます。
民主党らしい制度でもありますね。アメリカは原則的に自由診療で自由の権利の尊重を軸にしてきました。
オバマケアはどちらかと言うと、日本の国民健康保険に近い形の制度とも言えます。バイデン大統領の新政権ではこの制度の拡充がされると予想されます。
○IT規制
・通信品位法230条の廃止
「通信品位法230条」はプラットフォーム事業者のコンテンツに対する責任に関する訴訟を封印するものです。
この法律の廃止はトランプ前大統領と意見を合意した内容でもあります。
○インフラ投資
・気候変動に関するインフラを中心に4年間で2兆ドル
気候変動問題に対処するため発電所やEV充電スタンドなどのインフラに4年間で2兆ドルを投資していく方針を掲げています。
これは、環境政策の強化の後押しになる内容ですね。
○環境政策
・パリ協定の復帰
・2050年までに温室効果ガス排出ゼロ
・EV(電気自動車)への優遇税制、補助金
・50万基以上のEV充電ステーション(電気自動車の充電スタンド)の設置
環境問題への取り組みもバイデン大統領の注目の政策の一つです。就任早々に「パリ協定の復帰」しました。
これともない、昨年EUなどで導入された「国境炭素税」を導入する方針を示しています。
トランプ前大統領は4年間で環境規制の軟弱化が挙げられていました。
また、EV(電気自動車)ステーションを大規模に設置とのことなので、電気自動車のインフラを進めていくことになりそうです。
まとめ
バイデン大統領の新政権、早々にパリ協定に復帰するなど、すでに活動が行われていますね。
この後、アメリカはどのように経済、株価は変動していくのか。
世界情勢はどのように変化するのかに注目です。