宇宙

加速する月面着陸計画、日本人宇宙飛行士が月で活動する可能性も視野に

近年、月への着陸計画が着々と進んでいます。その中で、日本人宇宙飛行士の月面着陸が視野に入ってきました。

日米両政府は10日、日本人宇宙飛行士が初の月面着陸を行うことを盛り込んだ月探査協力に関する共同宣言を発表した。2020年代後半にも実現するとみられる。
引用元:Yahoo!ニュース

この記事の要点

・「アルテミス計画」とは
・日本人が月に着陸するとしたら、いつごろになる?
・建設が進められている「ゲートウェー」ってなに?
・月面着陸に向けての日本の取り組み

月面計画の中核「アルテミス計画」とは

「アルテミス計画」とはアメリカの「NASA」がすすめている「有人月飛行計画」です。特徴としては、
・名前の由来はギリシャ神話の「アポロ」とは双子で月の女神「アルテミス」からきている

・2024年にアメリカの宇宙飛行士が月に着陸予定
・打ち上げ時の人数は4名、うち2人が女性で予定通りなら、史上初の女性飛行士の月面着陸
・2024年までに3回の打ち上げ計画がある

このようになります。
これには「NASA」が開発したスペースシャトルから派生した大型打ち上げロケット「スペース・ロンチ・システム(SLS)」が使われます。

また、2024年までにも月周回軌道の有人飛行もする予定ということです。

日本人が月に着陸するとしたら、2024年以降になる?

今回、アメリカと日本が月探査協力の共同宣言を発表しました。

共同宣言は、米国が国際協力で建設する月の周回基地と月面において「日本人宇宙飛行士の活動機会を可能とするための取り決めを策定する」と明記した。
引用元:Yahoo!ニュース

「アルテミス計画」の月面着陸が2024年を予定しているので、月面着陸後に日本の宇宙飛行士も月面に着陸する機会があるかもしれません。

日本にある宇宙研究開発機関「JAXA(ジャクサ)」

日本にある宇宙航空研究開発機構は「JAXA」がもっとも有名です。内閣府・総務省・文部科学省・経済産業省が共同して所管している機関でもあります。
日本人で月に向かう宇宙飛行士を「JAXA」が選抜する動きが本格化することになりそうです。

建設が進められている月軌道プラットフォーム「ゲートウェー」

米国は新型の有人宇宙船と大型ロケットで月に向かう計画で、日本人もこれに相乗りする。月の上空を周回する基地「ゲートウエー」を建設し、ここを拠点に月面へ降り立つ構想だ。
引用元:Yahoo!ニュース

2024年の月面着陸で重要になってくるのは、「月軌道プラットフォーム(LOP-G)」とよばれる月軌道上を周回するプラットホームです。その特徴はと利用用途は、

・テスト飛行の拠点になる
・月面までの到達時間を短くできる
・現地資源利用の開発

このように提案・開発されています。
その雛形が「ゲートウエー 」で、「NASA」主導でプロジェクトが進められています。

日本の協力は「月面探査車」の開発

 共同宣言では日本側の協力として、トヨタ自動車とJAXAが29年の完成を目指す月面探査車の開発も盛り込んだ。JAXAが22年度の打ち上げを目指す月面着陸機「スリム」の観測データも活用する。
引用元:Yahoo!ニュース

日本が協力する内容は、

・「トヨタ自動車」と「JAXA」が月面探査車を開発
・小型の居住棟の電源機器などの供給
・日欧が共同開発する大型居住棟に生命維持装置、電源機器などを提供

このようなことがあげられます。

参考元:Yahoo!ニュース

この月面探査車を開発は、2022年打ち上げを準備している小型月着陸実証機「スリム」の観察データを活用する予定のようです。

「スリム」とは?

SLIM (スリム)とは「Smart Lander for Investigating Moon」の略で、「JAXA」が開発している月の小型探査機です。

・月への高精度着陸技術の実証
・月惑星探査の高頻度化

を目的として開発が進められています。
参考元:JAXA

日本の活動を時系列にすると、

2022年小型探査機「スリム」打ち上げ
2023年打ち上げられる小型の居住棟に日本の技術も供給
(2024年以降~)日本人宇宙飛行士の月面着陸の可能性
2025年日欧が共同開発する大型居住棟打ち上げ
2029年「トヨタ自動車」と「JAXA」開発の月面探査車、完成

このようになります。この10年で日本の宇宙開発も活発になりそうです。

まとめ

月面着陸計画が「アルテミス計画」を中心に活動的になってきているのではないでしょうか。
個人的には、「月軌道プラットフォーム」の完成でさらに月より奥の宇宙へ飛躍するのではないかと勝手にワクワクしています。