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大量発生「サバクトビバッタ」の特徴と対応策、日本にも来るのか?

現在、アフリカ・パキスタン・インドなどで甚大な被害をもたらしている「サバクトビバッタ」。
このバッタの特徴と対応策があるのかなどをまとめてみました。

なぜ、大量発生したのか?

そもそもサバクトビバッタの大量発生はどうして起こったのでしょうか?
砂漠地帯のサバクトビバッタは、雨季に食糧の草を食べて卵を生みます。
いつもはすぐに乾燥してしまうので、草は枯れ、食料を求めてバッタは移動しますが、大雨が続くと、草は枯れないので万世代が続けて卵を生みます。
5日で100個の卵を産むので、瞬く間に増えていき、数が多くなり相変異が起きて大量発生します。
参考元:KoKa Net

数がとにかく凄まじい

サバクトビバッタは約5cmほどの大きさですが、群れを作って集団で移動する時は700億匹に達することもあるほどです。
これはアメリカ、NYの面積の1.5倍ほどの面積に匹敵するほどで。とにかく数が凄まじいですね。

また、1日に150キロを移動すると言われていて、これは東京から茨城県の日立あたりまでの距離になります。

群れを成してる時は体がする「変身」する

サバクトビバッタの脅威的な特徴として、群れをなすと「変身」するということです。

出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

下の黄色が群れで育って変化したバッタです。
これは「相変異」という現象で体の色が変化するだけではなく、集団で行動、そして移動をする習性に変化する性質があります。
集団でいる中で体のぶつかり合いによって、色が変わり、翅は長くなり飛びやすい個体に変化します。
そして集団の中で生まれたバッタも「群生相」として生まれてきます。

さらに食欲も底無しになり、自分の体重と同じ量(約2g)のあらゆる食物や木の柵すらも食べてしまうんです。

国連食糧農業機関(FAO)によると、400万匹のバッタの群れで、35000人分の作物を食べてしまうと言います。食欲も凄まじいです。。

サバクトビバッタの寿命は?

サバクトビバッタの寿命は3〜6ヶ月と言われています。
その周期で世代を交代しながら繁殖と移動を続けていきます。

今回の場合、6月後半から7月にかけて次の世代が大量発生することもあるという意見もあります。
参考元:WIRED

日本にもある「蝗害(こうがい)」被害

日本にも、こうした「蝗害(こうがい)」被害ってあります。
それは「トノサマバッタ」と「イナゴ」によるものです。というか、「蝗害(こうがい)」の名前がそのまま「蝗(いなご)」ですもんね。
古くは古文献などにもあり、こちらは主に「イナゴ」の被害です。
明治時代には、当時、未開の地であった北海道で起きた台風での大洪水の後にトノサマバッタが大量発生しました。
その被害は壊滅的なもので、家屋の障子まで食い尽くしました。
日本陸軍も討伐に辺り、捕獲しただけでも360億匹もいたそうです!
この「蝗害(こうがい)」は明治13年〜17年9月まで続きました。4年間近くも続いたんですね。
日本は土地面積が狭いこともあり、バッタ類が大量発生するのに適した場所は一部だそうです。

日本に来るのか?

サバクトビバッタはヒマラヤ山脈を越えられないという意見が多いので、中国までも到達しないと言われています。海で覆われている島国である日本に到達するのは、かなり低い確率とも言われてますね。
しかし、最近中国にも、コンテナに紛れてサバトビバッタが混入していたケースもあります。
何かのコンテナなどに紛れてしまう可能性は0ではなさそうです。

対抗策はアヒル?

では、対策はどうしているのでしょうか?
基本的に、まだ翅が生える前の幼生か卵の段階での対処が効果的だと言われています。
殺虫剤
殺虫剤なども効果があり、インドでは、ドローンを使った殺虫剤分布をする対策などがとられています。
しかし、他の虫にも影響が出てしますことが懸念されています。
アヒル
バッタを一日200匹食べるというアヒル。中国ではアヒルを10万匹ほどをパキスタン国境付近に配備する話もありました。
実際には、デマだったとか、パキスタンの砂漠周辺では水辺がないので生きられないといったことで話がなくなったとかあるようです。

大量発生はバッタだけではなかった

近年、大量発生した昆虫はバッタだけではありません。
2019年6月にも、てんとう虫もアメリカの気象レーダーが感知するほどに大量発生し、移動しているんです。

こちらが、その映像ですが雨雲の如く大量に移動していることがわかります。
これが起こった理由は未だ不明のようですが、一説には、虫の大量発生には地球温暖化が影響しているのではないとも言われています。
なんか近年、いろんなところで異常なことが発生している気がします。

まとめ

こうした「蝗害(こうがい)」は地形や雨の影響で起こりえることなのだと改めて認識しました。
集団の中で姿や色が変化するのは、知らなかったです。
サバクトビバッタの被害はどうなって行くのか、食糧難などの問題も深刻化しそうです。